お酒の販売に関して

リサイクルショップで取得する代表的な酒販免許

2010年頃からリサイクルショップや買取専門店、質屋などで酒販免許を取得されるケースが少しずつ増え、居間では当たり前のように取得されるようになりました。以前は通信販売酒類小売業免許が多かったのですが、最近では同業者間取引をするために、洋酒卸売業免許店頭販売酒類卸売業免許の取得も多くなってきました。通信販売はヤフオクなどのインターネットオークションやメルカリ、楽天などでの販売をするために必要な免許です。しかし、リサイクルショップや買取専門店、質屋などでは蔵元などの製造元から課税移出数量3000kl未満の証明を取得することは難しく、通信販売で国産酒の販売をすることが非常に難しいです。そこで販売場と同一都道府県内の通信販売を行うために一般酒類小売業免許を取得するケースが一般的でした。

最近では、すぐに現金化が見込めるため同業者間での販売も増えてきており、洋酒卸売業免許を取得されるケースも多いです。洋酒とは国産、輸入酒を問わずワインやウイスキー、ブランデーなどの販売ができます。
店頭販売酒類卸売業免許は店頭での卸売に限りますが、すべての酒類を同業者へ販売ができるため、日本酒や焼酎なども販売することができます。

酒類を買取される際に注意していただきたいこととして、何度も同じ人から買取をしてはならないということです。
何度も同じ人から買取をされると、酒類の買取依頼された方にも酒販免許が必要となります。何度も同じ人から買取をしていると無免許販売を助長したとして処分されてしまいますので注意してください。

買取専門店などの通信販売酒類小売業免許について

通信販売酒類小売業免許ですが、専門家と言っている人も含めほとんどの方が勘違いされておりますが、通信販売の定義としては、

  • 2つ以上の広域な都道府県在住の消費者を対象として販売を行う(例えば、東京都と千葉県を対象にして)
  • カタログやインターネットサイト内で完結する販売方法によって行う
  • 宅配業者などに配達を委託する

この3つの条件が揃って初めて酒税法及び酒税法解釈通達上の通信販売となります。
ひとつでも上記の条件に該当しなければ通信販売ではなく、例えば販売場と同じ都道府県内在住している消費者限定の通販を行う場合には、「一般酒類小売業免許」が必要となります。
その他、申込は通販サイトでも店頭に購入に来てもらうことや販売業者が配達を行う場合には通信販売に該当しません。

リサイクルショップや買取専門店などで一般消費者対象に販売を行う場合、買い取った酒類が輸入酒であれば、通信販売酒類小売業免許を取得して販売を行い、ウイスキー、日本酒、焼酎などの国産酒を買い取った際には、一般酒類小売業免許を取得して販売を行うことが最も一般的です。

買取専門店などの洋酒卸売業免許について

洋酒卸売業免許などの卸売業免許も最近は経験要件が緩和されてきており、酒類販売業に直接従事した経験がなくても取得できるようになりました。この洋酒卸売業免許で酒販免許取得している同業者に販売することができるようになります。
洋酒とは、ワインなどの果実酒、ウイスキー、ブランデー、スピリッツその他の醸造酒、発泡酒、雑酒、粉末酒を販売することができます。ただ雑酒(昔の紹興酒など)、粉末酒(これは見かけないと思います。)は現在ではあまりありません。
もちろん国産酒のウイスキーなども販売することができます。

リサイクルショップや買取専門店などでは、FC本部へ販売する場合や酒類買取を専門にしている同業者へ販売を行うことができます。すぐに現金化することもでき、また3年に1回酒類販売管理研修を受講しなくても良いため、最近では洋酒卸売業免許も通信販売酒類小売業免許と一緒に取得されるケースが増えてきております。

買取専門店などの店頭販売酒類卸売業免許について

あまり馴染みがない酒販免許になりますが、日本酒や焼酎など洋酒卸売業免許で同業者へ販売を行うことができない酒類を卸売することができます。これには免許取得した業者が販売業者の会員となり、会員に対して店頭で卸売をしなければならないという条件があります。

すべての酒類を卸売することができますが、会員に対して店頭でしか卸売することができません。万能な全酒類卸売業免許もありますが、毎年9月に抽選に当選しなければならず、また年間100kl以上の販売数量を見込んでいなければなりませんので非常にハードルが高い免許になります。
この全酒類卸売業免許は都道府県単位で免許数が決まっているため、販売場の都道府県から別の都道府県へ移転する場合も抽選に当選しなければなりません。

その他取得された酒販免許について

リサイクルショップや買取専門店などの会社でその他に取得された酒販免許は「酒類販売媒介業免許」があります。オークション(いわゆる競り売り)を行う場合には、売りたい会社と競り落とした会社や消費者の媒介を行うため、酒類販売媒介業免許が必要となります。もちろん売りたい会社の酒販免許は確認する必要があります。

この酒類販売媒介業免許の取得はなかなかハードルが高いですが、その取得が不可能というわけではありませんので、詳しくはお問い合わせください。

裏ラベルのない酒類の買取

よく質問のある事項で、裏ラベルのない酒類いわゆる海外で販売されている酒類(海外旅行で個人消費目的で免税の範囲内でのお土産)について、買い取った場合、販売ができるかについて聞かれることがあります。
ただ単純にラベルを貼ればいいかと言うとそうではありません。

最近は酒類の買取が認知されてきており、海外旅行で現地の免税店から酒類を購入して、それが不要となりリサイクルショップへ買取依頼される方もいるかと思います。
しかし、こちらについては売ることが基本的にできません。

なぜなら、もともと個人消費目的で免税の範囲内を利用して輸入された酒類なので、それを売るためには輸入からやり直す必要があります。
商用目的での輸入申告をしてから、ラベル表示の届出をするという手続を取らないと、たとえ不要となったものを処分する目的でもリサイクルショップへ買取依頼することはできません。
また輸入酒類卸売業免許が必要となる場合もあります。

リサイクルショップ側も買い取ったはいいが、その販売ができないということになりかねません。
このような裏ラベルのない酒類は買い取らないほうがよいです。

シェア買い・売りをするための酒販免許

最近多くなってきているシェア買いアプリ、サイトで酒類を販売するための酒販免許は?

シェア買いアプリに出店するとなると「通信販売酒類小売業免許」が必要となり、免許条件に従って販売をすることになります。またシェア買いアプリ運営側が購入者を集うやり方については、どのように運営側が関わるかによって「酒類販売媒介業免許」が必要となる場合があります。

通信販売酒類小売業免許

出店者側が必要な免許について、2以上の都道府県(例えば東京都の業者が千葉県へ販売する場合)の消費者を対象として、ネットショップや他社運営サイトへ掲載をして、配送業者を利用して届ける方法により販売をされる場合、この通信販売酒類小売業免許が必要となります。
この条件すべてを満たす販売方法のみ通信販売に該当するため、例えば配送業者を使用せず、配達により直接お届けする場合は酒税法上の通信販売には該当せず、一般酒類小売業免許が必要となります。

通信販売酒類小売業免許を取得するための条件などはこちら

酒類販売媒介業免許

酒類販売について、運営側が共同購入者を集う際にどのような方法で集うのか、また運営側がどのように関わるのかによって、酒類販売媒介業免許が必要となる場合があります。
例えば運営側が共同購入者を集う場合や共同購入者を紹介する場合などは、その取引を継続的に媒介をすることに該当します。(取引の相手方の紹介、意思の伝達又は取引内容の折衝等その取引成立のためにする補助行為をいう。)
その場合には、酒類販売媒介業免許が必要となります。

それでは購入者側が共同購入者を集う場合はどうでしょうか。
購入者側が共同購入者を集う場合には、その取引成立のため媒介をしていますが、継続的に行っていないため、この酒類販売媒介業免許は不要です。
※ただし、頻繁に共同購入者を集う場合には、継続的とみなされることもありますので注意が必要です。

酒類販売媒介業免許を取得するための条件などはこちら

特例から酒類販売業免許へ移行したい

コロナウイルスの影響によって特例として「料飲店期限付酒類小売業免許」を取得された飲食店の方から、これからもずっとお酒を販売していきたいとご相談を受けることが多くなってきました。
同じように店頭販売する場合には、「一般酒類小売業免許」
新たに通信販売もする場合には、「一般酒類小売業免許と通信販売酒類小売業免許」を取得しなければなりません。
まだ期限付酒類小売業免許の有効期限内であれば取消申請も併せて行う必要があります。
しかしながら、原則として飲食店での酒販免許取得は難しいです。

どうすれば酒販免許取得できるのか

原則として飲食店で酒類の販売を行うことは禁止されていますが、酒販免許の取得が無理というわけではありません。
飲食店でお酒をテイクアウト販売するためには、
飲食店のスペースと酒販店のスペースを分ける!
ことが必要となります。
分けるといっても、何を分けたらいいのか・・・

まずは「明確な区切りをつくりわける
飲食店でパンなどのテイクアウトできるお店を想像してください。
レジの前に並んでいたりしますよね。
それだけでは足りませんが、飲食店のレジ、酒類販売のレジで分け、それぞれの売上が分かれるようにすること、
お酒の保管場所もテイクアウトの酒類販売在庫と飲食店で提供用のお酒を明確に分けること
が必要となります。
同じ冷蔵庫や棚に保存する場合、すぐにわかるように表示が必要となる場合もあります。

仕入先も違う

一般的に飲食店は酒類を酒屋さんなど小売業者から仕入れをしています。しかし、テイクアウトでのお酒についてはその仕入先を変えなければなりません。

これは、「一般酒類小売業免許や通信販売酒類小売業免許」を取得することになるので、同じ酒類小売業免許業者から仕入れを行うことができないからになります。
つまり酒屋さんが「一般酒類小売業免許」しか免許がない場合には、必ず「酒類卸売業免許」を取得している業者から仕入れをしなければなりません。

ここで注意しなければならないのは、テイクアウト販売用のお酒を飲食店で提供できないことです。
たとえテイクアウト販売のお酒が余ったとしても、それをそのまま飲食店で提供することはできません。

このように注意しなければならないことが多いですが、酒販免許を取得できないわけではありませんので、この先もお酒のテイクアウト販売を検討されている飲食店の方、お店の図面をもってご相談ください。

経営の基礎要件の特例

酒販免許では、法人で新規免許取得される場合に、経営の基礎要件というものがあります。
具体的には、申請する法人とその役員(代表者)、主たる出資者が次に該当していないことです。

  1. 国税、地方税を滞納していないこと
  2. 申請日より1年以内に銀行取引停止処分を受けていないこと
  3. 直前期の貸借対照表の繰越損失の額が(資本金+資本余剰金+利益余剰金ー繰越利益剰余金等)を上回っていないこと
  4. 直近3期の純損失の額が(資本金+資本余剰金+利益余剰金ー繰越利益剰余金等)×20%を上回っていないこと
  5. 酒税に関係のある法律に違反し、通告処分を受け、それを履行していない場合または告発されている場合
  6. 申請予定場所建物が都市計画法、農地法など他の法令に違反している場合
  7. 酒類小売販売場で酒類販売管理者の設置や酒類の表示義務を守れないことが明らかである場合

これらが基本とはなりますが、現在は新型コロナウイルスの影響によって経営状況が悪化したことが明らかな場合には、3.4.については新型コロナウイルス流行前の決算状況を審査してもらうこともできます。

ベトナムの酒販免許

最近日本酒をベトナムへ輸出したいとの問い合わせを多くいただきます。そこでベトナムのリカーライセンス(酒販免許)を調べてみました。

ベトナムのリカーライセンス(酒販免許)は日本のように自由化されておらず、その要件は厳しいものがあります。

  • ベトナムに事業本体(法人など)があること
  • 人口40万人ごとに対して1社のみ付与される

以上のことからすでにリカーライセンス(酒販免許)の枠はなく、新たに取得するのは非常に難しいと思われます。

では実際にベトナム進出し、酒類の販売を行うにはどうしたらよいか・・・

リカーライセンス(酒販免許)を借りるしかない

ただベトナムではまだネットショップが一般的ではなく実店舗を訪れ、購入したりしている人がたまにネットショップを利用する程度のようです。

先日、日本企業のベトナム進出コンサルティングをしている会社へ訪問してきました。そこでこの話をお聞きしたのですが、日本酒や日本のウイスキーは現地でも販売をされているようです。

飲食店(料飲店)に特例「期限付小売業免許」

コロナの影響で国税庁から、飲食店に特例で「期限付酒類小売業免許」が付与されることになりました。
通常であれば、飲食店とレジを分け、さらに在庫の保管場所もお店で提供するお酒とテイクアウト販売用のお酒をわけておく必要があり、さらに仕入先についても飲食店へは小売業免許取得者からの仕入れ、テイクアウト販売用は卸売業免許取得者から仕入れなければなりません。
この特例期限付酒類小売業免許」では、今現在の飲食店にあるお酒の在庫販売が認められることになりました。
※量り売りを勘違いして販売している飲食店が多いです。詰め替えを量り売りとして売っていると届出義務違反、表示義務違反になります。

  • 免許付与から6ヶ月間限定
  • 期限の延長はない
  • 2020年6月30日までに申請する必要がある
  • インターネットでの販売はできない
  • 資金確保のため必要がある
  • 酒類販売管理研修の受講(開催され次第受講する)
    ※受講していなくても免許交付されます
  • 量り売りとは、購入者があらかじめ用意した容器へ酒類をいれます。
  • 詰替えとは、販売者が用意した容器に入れ、販売します。当然酒税法上の表示義務はありますし、届出が必要となります。

ゾンビ免許について

酒類販売業界ではゾンビ免許と言われる免許が存在します。
昭和の酒類販売業免許なのですが、現在の免許のように「酒類の販売は通信販売を除く小売に限る。」という条件がない小売免許になります。

記載されている条件は「酒類の販売は小売に限る。」と記載されているので、国産のウイスキーなどでも、どんなお酒であっても全国に通信販売が可能となります。
今現在は取得できない免許ですが、その免許を持っている会社のM&Aや譲渡、酒類販売場移転許可申請などお手伝いさせていただいたこともあります。

個人事業主でこの免許を持っている酒屋さんが多いですが、その場合はすぐに通信販売を行い、1年程度実績を積んでから法人成りしないと現在の免許条件になってしまうことになりますから注意してください。

自家製の酒類について

基本的には、焼酎やウイスキーなどに梅などの果実を漬け込むことは、酒類の製造に該当しますので、酒類製造免許と酒税の納税が必要となります。

例外として、飲食店、バー、旅館などで飲食時に提供するために自家製の酒類を作ることは認められています。ただし、お土産として販売はできません。

必要な手続き

飲食店などを管轄する税務署へ特例適用混和の開始申告書を提出する必要があります。
ただし、どんな酒類でも作れるわけではありません。

使用できる酒類

・蒸留酒でアルコール度数20度以上のもので、一旦市場に出回り酒税を納付済みのもの。
蒸留酒とは、焼酎やウイスキー、ブランデーやスピリッツ、原料用アルコールです。

使用できない食物

・米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ、でん粉、ぶどう
・アミノ酸、ビタミン類、核酸分解物、有機酸、無機塩類、色素、香料、酒かす

年間の混和に使用できる蒸留酒の上限

・4月1日から翌年3月31日の間で1キロリットル以内に限られます。

記帳義務

自家製の酒類を作るために使用した蒸留酒について、その月ごとに使用した蒸留酒数量を帳簿に記載しなければなりません。

 

よくある自家製酒類

自家製梅酒

特例適用混和の開始申告書提出が必要です。

 

サングリア

お客さんにサングリアを提供する直前にフルーツを入れるのであれば、何の届出も必要ありません。
ワインにフルーツを漬け込む場合には、酒類製造免許が必要です。

 

カクテル

お客さんに提供する直前に混ぜているので、何の届出も必要ありません。

 

自家製果実酒(ブルーベリー、ももなどのフルーツ)

特例適用混和の開始申告書提出が必要です。

酒類に関する「公正な取引の基準」

酒類の公正な取引に関する基準の取扱い

1.取引基準2(公正な取引の基準)

酒類製造者又は酒類販売業者は、次のような取引をしてはならない。

  1. 正当な理由なく、酒類を販売原価(仕入金額と販売費、一般管理費の合計額)を下回る価格で継続して販売すること
    正当な理由とは、
    ・季節限定商品の売れ残り
    ・賞味期限が近い
    ・ラベルや容器等に損傷等があるもの など
  2. 自社又は他の酒類販売業者や酒類製造業者の酒類販売に関する事業に相当程度の影響を及ぼすおそれがある取引をすること・酒類の販売原価割れ販売を行っている酒類業者の酒類の公正取引に関する過去の改善指導の状況及びその後の具体的な改善状況等
    ・酒類の原価割れ販売業者の酒類販売数量、売上高、販売シェアなどの事業規模(都道府県や市区町村、税務署管轄区域などの単位で判断)
    ・酒類の原価割れ販売業者の原価割れの程度の大きさ、その販売数量、販売期間の長さ、原価割れ販売の頻度、原価割れ対象銘柄数や種類、定価との価格差
    ・原価割れ酒類を目玉商品(おとり商品)とした広告の展開状況(電子メール、チラシなどの広告の配布・配信件数など)
    ・酒類事業に対する原価割れ販売の影響(業界の売上高の減少や利益率の低下など)
    ・周辺の酒類販売業者への原価割れ販売の影響(周辺の酒類販売業者の売上高の減少や利益率の低下、販売数量の減少、販売地域シェアの低下など同業者間の価格競争の状況)
    ※都心部や郊外での販売や通信販売、業務用販売か家庭向け販売なども考慮されます。

※合理的な理由なく取引先ごとに、その販売価格について差別的な取扱いをすることなどもこの基準違反となります。

※酒類の販売原価の販売費、一般管理費の金額については、それぞれの酒類の販売ごとに直接又は間接的に必要とする販売費と一般管理費の額を積算して算出します。
ただ、ひとつひとつの酒類の銘柄ごとに著しくこの費用の額が異なる場合以外は、一定の月や1年、年度などの期間における販売費及び一般管理費を売上高に対して按分して算出することもできます。

※「継続して販売する」とは、相当期間にわたって繰り返し販売することをいい、毎日継続して販売することや同一銘柄等を販売することを必ずしも必要とせず、
毎週・毎月、隔週・隔月で、週末や特定の日などに限って、商品・銘柄等を変えて販売する場合であっても、繰り返し販売されれば、この継続して販売するに該当します。

取引基準3、4(売上原価の算定方法)

酒類の販売原価の額は、基本的に酒類の銘柄等の製造又は仕入ごとに算出するものとし、酒類販売業者又は酒類製造業者が取り扱う酒類すべて又は清酒や単式蒸留しょうちゅうなどの酒類の品目ごと合算して算出してはならず、個々の銘柄ごとに算出する。

仕入の値引きとみなされるリベート

酒類製造業者又は酒類卸売業者が、酒類販売業者に支払うリベートは、酒類の販売原価の額の算定にあたり、原則として次の要件をすべて満たすリベートに限り、酒類の仕入れに係る値引きとみなされます。

  • リベートに関する基準が明確に定められていること
  • そのリベートの関する基準が取引の相手方に事前に示されていること
    ※リベートに関する基準の内容が取引の相手方に対して、実際の販売に先立ち書面等で示されている必要があるほか、そのリベートの全体像が示される必要があります。
  • 対象酒類の仕入と密接に関連するリベートであること
仕入の値引きとみなされないリベート
  • 年度末などに取引の事後的にその額が判明するリベート
    ※取引期間中の販売状況や過去の販売実績等から、リベートの受取が見込まれる場合には、その期間中の販売に対応する額を上限に、仕入の値引きとみなされます。
  • 裁量的に支払われるリベート
  • 酒類の仕入の際に添付される他の商品(食料品、仕入れに係る酒類以外の酒類など)
  • 広告費や販売活動の補助として支払われるチラシ協賛金、出店協賛金等
  • 取引の一方の当事者の認識がないまま取引の当事者以外の者から他方の当事者に支払われるもの

取引基準5(費用配賦の方法)

酒類販売事業以外のその他の事業に共通する費用の配賦に係る「酒類販売業者が選択した合理的な配賦方法」とは、各事業ごとの売上高比、仕入高比、売場面積比、作業時間数比など、事業の実情に即した合理的な理由に基づく配賦方法のことを言います。

  • 同時に複数の銘柄等を販売する場合に共通する費用(広告宣伝費、倉庫費、センターフィー、運送費、本社部門の人件費や通信費など)については、その銘柄ごとの売上高比、仕入高比、売場面積比、作業従事時間数比など、実情に即した合理的な理由に基づく配布方法により配賦を行った上で、それぞれの酒類の販売原価を算定します。
  • 研究開発費や酒類製造業者が料理飲食店に支払う契約料など、一括して支払われる費用については、酒類製造業者が事業実情に即して合理的な期間において当該費用を回収することとしていると認められる場合には、当該期間にわたって費用の配賦を行った上で、酒類に販売原価を算定します。

取引基準6(販売価格の算定方法)※ポイント値引

酒類小売業者が、酒類を販売する際に、販売価格の全部又は一部の減額に充当できるポイント等を提供する場合であって、そのポイント等の提供が値引きと同等機能を有すると認められる場合におけるそのポイントの提供は、販売価格の実質的な値引きと判断されます。

そのポイント等の提供が値引きと同等の機能を有するかどうかについては、次の要素を勘案して判断されます。

  1. ポイント等を利用する消費者の割合
  2. ポイント等の提供条件(購入額の多寡にかかわらず提供されるものか、一定金額の購入を条件として提供されるものなのか等)
  3. ポイント等の利用条件(ポイント等が利用可能となるタイミング、ポイント等の有効期限、利用に当たっての最低ポイント数の設定の有無等)

取引基準7(指示)取引基準8(命令)

これらの公正な取引の基準を遵守するよう指示がある他、この指示に従わない場合公表されるおそれもあり、また「酒税の円滑かつ適正な転嫁が阻害され、又は阻害されるおそれがあると認められるとき」は、改善命令という処分が行われます。

この「酒税の円滑かつ適正な転嫁が阻害され、又は阻害されるおそれがあると認められるとき」とは。酒類製造業者又は酒類販売業者が、販売原価を著しく下回る価格で継続して販売し、自社又は他の酒類製造業者又は酒類販売業者の事業収支が悪化するなど、その経営内容に悪影響が生じている事実が客観的に認められ、その事態が継続すれば、将来的に酒類の円滑な取引の運行が阻害され、ひいては酒税の保全に影響を及ぼすおそれが大きいと認めるときを言います。

その他取引基準9(質問検査権)として、必要な限度において酒類製造業者又は酒類販売業者の取引金融機関、運送会社、料理飲食店などや持株会社などに質問検査がされることや取引基準10(公正取引委員会との連携)も記載されています。

輸出酒類の蔵置場について

輸出酒類の蔵置場(お酒の倉庫)で酒税の免税措置を受けることができます。
この蔵置場については、許可申請が必要となり、輸出酒類卸売業免許取得業者の場合は、蔵元(酒類製造業者)から経由できる蔵置場は1箇所のみとなります。

その他には、
・容器詰替等のため
・果実酒出荷のため
・製造場移転のため
・原料用アルコールを他の製造者へ移出するため
・製造場以外にお酒を保管するため
・首都圏等の消費が多い地域の共同蔵置場 などがあります。

蔵置場設置許可を受けた場合、許可条件に『蔵置する酒類は、輸出する清酒、単式蒸留しょうちゅう、リキュールで、かつ、その蔵置場で詰替えを行わないものに限る。』という条件が付されます。

蔵置場設置許可の要件

申請者(法人であればその役員)が、税金の滞納処分を受けたことがあるなど様々な要件がありますが、基本的に酒類製造免許や酒類販売業免許を申請される際も、同様の要件が課せられていますので、免許取得後なにもなければ特に人的な要件は大丈夫です。

場所的要件

・蔵置場が酒場、料理店等と同一場所でない
※区画わけがきっちりされており、その倉庫が飲食店等から独立した場所などであれば隣接していたとしても大丈夫です。
・酒類製造免許、酒類販売業免許を受けている場所でない
※免許交付を受けている場所でしたら、もともとお酒をおくことができるためです。
・他の製造業者の蔵置場(蔵置場設置報告書の蔵置場も該当します。)をなっていないこと

・常時職員の配置がされている。(業務委託契約でもいいです。)
・蔵置場でお酒の詰替を行わないこと

蔵置場設置許可申請

蔵置場設置許可申請書類は残念ながら、まだ税務署から手引き等が発行されておらず、またもくろみ書などの添付書類についてもひな形も公開されていないので、代行できる行政書士がほとんどいません。当事務所では実績も多数ありますので、安心してご相談いただけます。蔵置場設置許可申請をご検討の方はぜひ一度ご相談ください。

代表者プロフィール

2009 年1 月行政書士事務所開業
ミライ行政書士法人代表。
行政書士業務の中でも専門的に酒類販売 業免許申請を代行しています。