フランスへ日本酒、焼酎を輸出するには

日本ではワインの輸入量が多いことで有名ですが、酒類の輸出数量(平成24年6月国税庁速報)世界第17位で、日本酒も輸出されています。

フランスに日本酒、焼酎を輸出する場合には、日本で輸出酒類卸売業免許が必要となります。

 

フランス小売販売業ライセンス

フランスでアルコール飲料を輸入販売するには、飲料小売業(débitant de boissons)か認可倉庫業(entrepositaire agréé de boissons)のいずれかのステータスが必要です(租税一般法典302G条)。飲料小売業には小売形態と販売する飲料に対応したライセンス制度があります。

・第1グループ:ノンアルコール飲料(炭酸水、ジュース、コーヒーなど)
・第2グループ:ワイン、ビールなど
・第3グループ:リキュールなど
・第4グループ:ラム酒、果物を蒸留したアルコールなど
・第5グループ:その他のアルコール飲料(日本酒・焼酎を含む)

フランス独自の飲料分類(公衆衛生法典L3321-1条)により、日本酒・焼酎類は第5グループに該当します。
この第5グループを扱うには大ライセンスが必要(扱えない小ライセンスと区別され、レストランと一般小売店のライセンスに分かれる)であり、輸入者が同ライセンスを取得しているかどうか注意が必要です。

ただし、アルコールの販売ライセンス(第1グループを除く)は住民450人当たり1軒を超えない範囲でのみ認可されるようであり、特にパリなどでは定数を超えているため、ライセンスの新規発行は行われず、譲渡(売買)のみ可能となっている状況のようです。 (ジェトロより引用)

 

販売時のラベル表示規制

消費法典(R112-9条)に基づき、以下の記載が義務付けられています。いずれもフランス語で、消費者の読みやすい大きさで表示しなければなりません。また、消費者が誤認するおそれのある表示、疾病予防や効能等を表示することは禁止されています(同R112-7条)。

  • 品名:例えば100%醸造の日本酒については「boisson fermentée à base de riz(米ベースの醸造飲料)」あるいは(かつ)「saké」、アルコールを添加した日本酒の場合は「boisson fermentée à base de riz avec adjonction d’alcool(アルコール添加した米ベースの醸造飲料)」+「saké」あるいは「boisson à base de riz fermenté et d’alcool(醸造米とアルコールベースの飲料)+「saké」。焼酎については「boisson spiritueuse(スピリッツ飲料)」
  • 原材料名
  • アレルギー成分
  • 正味量
  • 賞味期限
  • 製造者・ボトリング業者またはEU域内に居住する販売社名(企業社名)
  • 原産地国
  • アルコール度数:アルコール度数が1.2%以上の場合はその度数を明記する必要があります(小数点以下1桁まで明示。○~○度は不可)。
  • ロット番号(Lに続けて番号表示)

妊娠中の飲酒に対し以下の警告文(あるいは所定の絵表示)を掲載する必要があります。「La consommation de boissons alcoolisées pendant la grossesse, même en faible quantité, peut avoir des conséquences graves sur la santé de l'enfant」(妊娠中の飲酒は少量でも胎児の健康に大きな影響を与える可能性がある)

(ジェトロより引用)

 

容器・容量規制

容器素材については「人間と動物の食料に供される食品と飲料に接触する材料および製品に関する政令92-631号(1992年7月8日付)」に適合しなければなりません。
また、焼酎等の容量規制については注意が必要です。
蒸留酒スピリッツ類に分類される焼酎の場合、EU指令2007/45(2007年9月5日付)を国内法化した省令110/2008(2008年10月8日付)により、容器容量の分類が100ml、200ml、350ml、500ml、700ml、1L、 1.5L、1.75L、 2Lに限定されています(100ml以下、2L以上は規定なし)。
すなわち、720ml入りの焼酎はそのまま販売できません(レストランが自ら輸入し、自らの営業店舗で供する場合を除く)ので、輸入後にいずれかのボトル容器に詰め替えるか、予め規定容量の容器で輸入しなければならない点に注意を要します。梅酒(アルコール度数15度以上のもの)についても同様です。

日本酒(醸造酒)のうち「蒸留アルコールを添加したもの」については、これまで蒸留酒とみなされ同規制対象でしたが、フランス当局による解釈の変更があり、日本酒の特徴を残している限り、「蒸留酒」の分類から除外されることとなったため、日本酒の容量規制はなくなりました。  

(ジェトロより引用)

 

内国諸税

(1)関税率:

1)清酒

  • 2リットル以下のもの(HS2206.00.5900):7.7ユーロ/100L
  • 2リットルを超えるもの(HS2206.00.8900):5.76ユーロ/100L

2)焼酎(HS2208.90) 0%

(2)付加価値税(VAT):19.6%

(3)酒税:租税一般法典401~403、435、438条に基づき以下のとおり:

  • 日本酒については、アルコール度数15度未満=3.55ユーロ/100L、15~22度=223.29ユーロ/100L、22度以上=1512.96ユーロ/純アルコール100L
  • 焼酎については、1512.96ユーロ/純アルコール100L

(4)アルコール飲料税:社会保障法典(L245.7~12条)に基づき、アルコール度数が25度を超えるものは、上記の酒税に加えて1リットルにつき1.6ユーロが加算されます。 

(ジェトロより引用)


代表者プロフィール

2009 年1 月行政書士事務所開業
行政書士那須法務事務所代表。
行政書士業務の中でも専門的に酒類販売 業免許申請を代行しています。