香港への日本酒輸出制度

香港は、酒類の輸出数量世界第4位(平成24年6月国税庁速報)であり、中でも清酒(日本酒)はアメリカ、韓国に次ぐ第三位(平成24年6月国税庁速報)です。
香港には、日本産の野菜や果物など数多く輸出されており、日本酒も多く飲まれています。さらに中国のゲートウェイ、中国のショーウィンドウとして注目されています。

 

香港での輸入制度

1. 輸入許可制度
香港では、「アルコール度数30%を超える酒類(ブランデー、ウイスキー、ジン、ラム、ウォッカなど)」を含む物品税課税品目を輸入する際は、香港税関(Customs and Excise Department)に輸入ライセンス(Import License)の申請し、その取得が必要です。
また同酒類を含む物品税課税品目の保管を行う場所を設けるにあたっても倉庫ライセンス(Warehouse License)の申請し、その取得が必要になります。

※申請者が法人の場合、法人の責任者は香港居住者(IDカード保有者)に限られ、また商業登記証や賃貸契約書等の提示も求められます。(ジェトロより引用)

 

2. 通関手続
輸入ライセンスの取得後、同酒類の輸入するたびに、税関に保税倉庫からの移動許可(Removal Permit)を申請し、通常の輸入通関手続を行います。

通関手続必要書類

  • 積荷目録
  • BL
  • インボイス等
  • 輸入ライセンス
  • Removal Permit

「ワインおよびアルコール度数30%以下の酒類」の輸入は免税扱いです。 輸入に際し、商品の輸入・保管・移動のためのライセンス・許可取得の必要はありません。なお、貨物のスムーズな通関のために、輸出者は、インボイスに酒類のタイプとアルコール度数を明記する必要があります。(ジェトロより引用)

 

3. 税関申告書
通関申告免除物品を除き、いかなる場合も物品の輸入または輸出後14日以内に正確で記載漏れのない税関申告書を提出しなければなりません。
商品の輸入後14日以内に必要な税関申告書を提出できない者は、商品総価額と申告時期によって、税関申告時に罰金が科されます。

税関申告書1件当たりの商品総価額が2万香港ドル以下の場合は、

a. 商品輸入後1カ月+14日以内に申告:20香港ドルの罰金
b. 商品輸入後2カ月+14日以内に申告:40香港ドルの罰金
c. 商品輸入後2カ月+14日以降に申告:100香港ドルの罰金

税関申告書1件当たりの商品総価額が2万香港ドルを超える場合は、

a. 商品輸入後1カ月+14日以内に申告:40香港ドルの罰金
b. 商品輸入後2カ月+14日以内に申告:80香港ドルの罰金
c. 商品輸入後2カ月+14日以降に申告:200香港ドルの罰金

食品項目の輸入申告税は、商品価額に関わらず、税関申告書1件につき0.5香港ドルとされています。(ジェトロより引用)

 

4. 輸出入陳述書
輸入(船積、空港貨物)商品は全て、輸出入陳述書を添付しなければならず、輸入商品に課税商品を含まない場合は、その旨を明記した陳述書を添付しなければなりません。

香港経由で中国に輸出するワインの通関の効率化を図るため、香港税関と中国税関総署は2010年2月9日に「香港特別行政区を経由し中国へ輸出するワインに通関・徴税の便宜を図る措置に関する協力『通関・徴税の便宜について』」を締結しました。
「通関・徴税の便宜について」は、指定された中国の港を経由して、香港の「ワイン登録輸出業者」が輸出し、中国の「ワイン登録輸入業者」によって輸入されるワインに適用されます。深圳港を試験港として実施しています。(ジェトロより引用)

 

香港での販売資格

香港内での販売について規制はありませんが、飲食業の店舗内で酒類を提供する場合はLiquor LicenseまたはClub Liquor License が必要となります。
特別行政区長官から任命された酒類免許委員会(Liquor Licensing Board)がライセンスの発給を行い、香港食物環境衛生署(Food and Environmental Hygiene Department)がライセンスの管理を行っています。 

※「課税品条例」(第109章)第17(3B)条の規定に基づき、酒類ライセンスのない者がアルコール飲料を販売した場合、罰金100万香港ドルおよび2年の禁固刑が科せられます。(ジェトロより引用)

 

香港でのラベル表示 

食品医薬品規則Food and Drugs(Composition and Labelling)(Amendment)Regulation 2004により、販売前にあらかじめ包装された酒類のラベル表示項目の改正がありましたが、ワインその他アルコール度10%以上の飲料では、従来法に引き続き、すべての表示を免除され、アルコール度1.2%超、10%未満の飲料では賞味期限の他は表示免除となっています。
香港特別行政区では消費者保護のため、形式が種々雑多になっているラベル表示に明瞭性と統一性を求め、2005年2月、実施規定(a code of practice)を制定し、酒販業界に自主的な指針として使用するよう勧めていますから、ラベル表記はした方がよいでしょう。

1. 製品名 
アルコール度1.2%超のアルコール飲料の名称を英語、中国語または両言語一緒にラベルに記載すること。 

2. 製造者または包装業者の名前と住所 
英語、中国語あるいは両言語一緒にラベルに記載すること。 

3. 賞味期限 
ワインその他アルコール度10%以上の飲料はすべてのラベル表示を免除されているが、賞味期限をラベルに表示する場合はアラビア数字を使用すること。

香港では輸入関税はありませんが、物品税の対象となる場合があります。2008年2月27日より酒類の物品税法が改正され、アルコール度数30%超のものには100%の物品税が課せられ、ワインおよびアルコール度数 30%以下のものは、免税となっています。
しかし、必要書類や資料不足の場合、12リットルに満たない酒類に対しては一律1リットル当たり160香港ドルの税率で税額を評定することができると規定されていますから注意が必要です。(ジェトロより引用)

 

その他関連事項 

香港政府は食品安全法の導入を計画しており、輸入食品による事故に対応して早急に問題食品の追跡ができるよう、全食品の輸入者と卸売業者に対し、「法制定前の自発的登録計画(Pre-Statutory Voluntary Registration Scheme)」を段階的に実行しています。アルコール飲料の輸入業者と卸売業者は2008年8月より会社名、登録番号、住所、担当者名等を含む事業詳細を食品安全センター(Center for Food Safety)に届け出るよう強く勧められています。(ジェトロより引用)

 

香港へお酒を輸出する場合には、日本でも輸出酒類卸売業免許が必要となります。


代表者プロフィール

2009 年1 月行政書士事務所開業
行政書士那須法務事務所代表。
行政書士業務の中でも専門的に酒類販売 業免許申請を代行しています。